訪れる場所を通じて先祖とのつながりが見つかるのは、よくあることです。オーストラリアには心を捉えるランドマークが、幾つかあります。人の手によって造られたものと自然のものがあります。
シドニー・オペラハウス
人々の心に最初に浮かぶオーストラリアのランドマークといえば、シドニーのオペラハウスでしょう。著名なのはオーストラリアにとどまらず、人の手によって造られたランドマークとして、世界中に知れわたっています。1956年、オーストラリア出身のパフォーマーたちが自分たちの故郷と呼べるオペラハウスを建てるために、デザインコンクールが開かれました。デンマークの建築家ヨーン・ウッツォンのデザインが選ばれ、その後ほどなくして貝殻を思わせるランドマークが、姿を現わし始めました。オペラハウスの正式な幕開けは、1973年に、エリザベス女王を迎えて行われました。今では世界中からの観光客とパフォーマーたちが目指す、人気の目的地となっています。

グレート・バリア・リーフ
自然のランドマークであるグレート・バリア・リーフは、世界的に知られているだけでなく、世界最大かつ最長のサンゴ礁なのです。オーストラリアの北東海岸沿いにあり、3,000の独立したサンゴ礁と900の小群島からなっています。1,500種を超える魚が見つかっており、白い砂浜が人気を呼んでいて、その美しさに目が奪われます。

ザ・トゥエルブ・アポストルズ
ビクトリア州南部の海岸線に沿って位置するザ・トゥエルブ・アポストルズは、目を見張る美しさです。12の石灰岩の柱列からなり、南洋の海から突き出していて、海岸線を走るグレート・オーシャン・ロードからも見ることができます。これらの柱列は1500万年から2000万年前のものと、推定されています。

ウルル
オーストラリアの中央部にある「エアーズ・ロック」としても有名なウルルを、見落とす人はいないでしょう。砂漠にそびえ立つこの印象的な砂岩のモニュメントは、その明るいオレンジ色の堂々たる威容で人々を惹きつけています。原住民の意向に沿って、この場所を訪れる人々が、この聖なる岩山に登ることはもはやできませんが、約3時間半でその周囲を巡ることができます。しばしばオーストラリアの中心と呼ばれるこのエリアには、多くの渓谷、クレーター、水場、峡谷があります。

オーストラリア戦争記念館と連邦議事堂
オーストラリアの首都キャンベラには、見逃せない2つの有名な人の手によって造られたのランドマークがあります。オーストラリア戦争記念館と連邦議事堂は、どちらもお勧めの訪問場所です。戦争記念館には展示室と記録室があり、様々な戦争に従軍したすべてのオーストラリア人にささげられています。
1988年に竣工した連邦議事堂は、オーストラリアの国会議員にとっての故郷のような場所です。連邦議事堂の中心的なデザインは、2つのブーメランを併せた形になっていて、中央の高い場所には81メートルの国旗掲揚塔が建っています。キャンベラの街全体には歴史が詰まっていて、国の豊かな歴史を顕彰するものであふれています。

ボンダイビーチ
ボンダイビーチは、オーストラリアで最も有名な浜辺です。何キロにもわたる白い砂浜では、サーフィンや水泳、日光浴が楽しめます。太陽の光を受けて青く輝く海を楽しむことができますが、北端にある波の荒い場所は危険なので注意が必要です。ボンダイビーチには、世界で初のサーフ・ライフ・セービングクラブがあり、オーストラリアで最も古いスイミングクラブの一つです。

シドニー・ハーバー・ブリッジ
シドニー・ハーバー・ブリッジもまた、オーストラリアの人の手によって造られたものの象徴です。この橋は最も美しい港の一つに架かっています。この鋼鉄製のアーチ橋には歩行者、自転車、自動車の専用道路があり、シドニーのダウンタウンにある中央ビジネス街からノースショアまでを結んでいます。冒険好きな訪問者であれば、世界最大級の鋼鉄製アーチの頂上まで安全に登れるツアーを予約して、すばらしい景色を体験することができます。大晦日に行ければ、橋から、打ち上げ花火のお祝いを楽しむこともできます。

カカドゥ国立公園
しばしば「生きた文化的景観」と呼ばれるカカドゥ国立公園は、オーストラリアの北部にあります。その自然と文化的な重要性の両方によって、この公園は世界遺産として登録されています。数々の考古学的遺跡によって、原住民(アボリジニ)が何万年もの間存在していたことが分かっています。およそ65,000年間、彼らは途絶えることなく存在していたと考えられています。カカドゥの岩壁画は先住民族の創作の物語であり、世界最古の人類集団の歴史記録の一つと言えるでしょう。
家族歴史の観点から見ると、この公園とその物語は魅力あふれる心温まるものです。公園は広大な広がりを見せ(スイスのほぼ半分の大きさ)、その中ではバードウォッチング、クロコダイルウォッチング、滝、イベント、展示会場など、無数の活動が提供されています。

ポート・アーサー
ポートアーサー歴史遺跡は、かつての囚人の流刑地として、ユニークな歴史を持っています。その場所は、オーストラリア本土の南東にある大きな島、タスマニアにあります。ここではウォーキングツアーに参加したり、囚人の歴史を調べたり、かつてカスケーズ女子工場に送り込まれた女性たちの特別な場所を探索したり、「超常現象探訪」を体験したりもできます。
この収容所は、オーストラリアの国に点在する数多くの収容施設の中でも、最も当時のまま残されている施設です。建物や家屋は修復され、廃墟となった港や炭鉱までもが元のままによみがえりました。ポート・アーサーではオーストラリアの流刑地としての歴史と、多くの人々が見なす「不安な記憶」からの、その後の発展の道程を知ることができます。

メルボルン・クリケット・グラウンド
目を惹くもう一つの、人の手によって造られた建造物は、メルボルン・クリケット・グラウンドです。ここには注目に値する驚きがあります。このグラウンドは、おもに、広い人気を集めるクリケットの試合のために建てられましたが、オーストラリアのフットボール・リーグの試合やコンサートなど、ほかの多くのイベントにも使われています。100,000人を収容できるスポーツアリーナは、2005年に「スポーツ界の七大建造物」の一つに選ばれました。

これらのオーストラリアのランドマークとつながりがありますか?
多くの場合、あなたの家族歴史をこれらの有名なランドマークと結びつけたり、あなたの知っているだれかがそれらと関係を持っていたりします。ファミリーサーチの「わたしはどこから来ているのだろうか」ツールを使うと、これらのランドマークのうち、どれが自分のオーストラリア人の先祖に最も近い場所であったかを、見つけることができます。実際のツアーに加わってみたり、探索し始める手がかりを計画したりして、先祖が踏みしめた場所を歩いてみてはいかかでしょう。