2020年が世界的にも個人的にも困難な年であったと考えるならば，2021年は変化の年であったと確かに言えるでしょう。
ファミリーサーチでは，この変化に上手く対応してきました。2021年は，最大かつ無料のオンライン系図カンファレンスであるルーツテック・コネクトを開催することから始まりました。世界中の240か国以上から100万人以上が参加しました。また，ファミリーサーチの膨大なマイクロフィルム収集記録（正確に言えば，240万巻）のデジタル化を完了しました。
ファミリーサーチは昨年，世界中の多くの組織と同様に多くの変化を経験しましたが，わたしたちの取り組みはすべて，同じ健全な目標に向けたものでした。世界中の人々が無料で楽しく家族の発見ができるよう助け，人類の家系図を築くために，ファミリーサーチが達成したそのほかの楽しい目標を見てみましょう。
ファミリーサーチ・ファミリーツリーへの情報の追加
何十億人もの人々が，自分の家族歴史について知っていることを無料のオンライン家系図に追加し，最終的に人類の家系図となるのを想像してみてください。これはファミリーサーチ・ファミリーツリーの長期的な目標の一つです。
世界中の提供者は，2021年にファミリーサーチ・ファミリーツリーに何百万人もの亡くなった親族に関する情報を追加しました。これにより，世界最大の共同で作業できる無料の家系図において合計13億8,000万人の人々を検索できるようになりました。
この家系図はネット上で情報源を集める大規模な取り組みであり，提供してくださったすべての人に感謝しています。2021年に，ユーザーはファミリーツリー内の先祖のプロフィールページに事実を裏付ける何億もの情報源も追加しました。情報源は，個人の家族の記録や，増大しているファミリーサーチの歴史収集記録によって作成されたヒントから得ることができます。情報源は，先祖のページ，特に共通の共有する先祖のページの系図の正確さを強化するうえで役立ちます。
人類の家系図が大きくなるにつれて，ユーザーの共通する先祖の数も増え，さらに多くの人々が親族を見つけることができるようになります。
世界中からのさらに多くの検索可能な記録
家系図の枝を広げるには，通常，親族の出生，結婚，死亡，居住地，兵役などの情報を提供する系図記録にアクセスする必要があります。ファミリーサーチは現在，世界中の先祖の故郷の歴史記録から，143億を超える検索可能な名前と画像を提供しています。ファミリーサーチの先任者たちは，1893年に記録の収集を開始し，1938年にこれらの記録をマイクロフィルムで利用可能にし始めました。
2021年の主要なファミリーサーチの目標は，240万巻のマイクロフィルムのデジタル化という大規模なプロジェクトを完了することでした( 「FamilySearch Completes Digitization of Massive Microfilm Collection〔ファミリーサーチ，膨大なマイクロフィルム収集記録のデジタル化を完了する〕」を参照）。この取り組みにより，インターネットにアクセスできる人であればだれでも，200か国以上の国と公国の何十億人という先祖をより簡単に見つけられるようになりました。
ファミリーサーチの「歴史画像を検索する」機能により，無料のファミリーサーチアカウントを持つユーザーは，ほとんどのマイクロフィルム収集記録からデジタル化されたオンライン画像を効果的に調べることが可能となっています。
ファミリーサーチはまた，2021年に何億もの新しい検索可能な歴史記録を追加しました。大幅に拡大した収集記録には，スカンジナビア諸国（ノルウェー，デンマーク，スウェーデン，フィンランド），およびオランダ，スペイン，英国，カナダ，アメリカ合衆国，メキシコ，ウルグアイ，ベネズエラ，ペルー，カリブ海ならびに太平洋諸島地域，その他からの収集記録が含まれています。
FamilySearch.orgを使用して発見する
個人の家族とのつながりに対する世界的な関心は増大しています。2021年のファミリーサーチへのアクセス数は2億回を超えました。訪問者はオンラインの先祖の記録を調べて自分たちの家系図を広げ，家族の思い出を追加しました。
訪問者が現在楽しめる2021年に導入された拡張機能には，ファミリーツリー内で先祖に関する情報を見つけるための新しい発見ページが含まれています。これらのページでは，一目で親族の生涯のストーリーを見たり，写真やストーリーを見たり，また，家族が経験した歴史的な出来事を理解したりすることが簡単にできます。
また，発見のための検索機能を通して，ファミリーサーチが親族について教えてくれるものを見ることもこれまでになく簡単になりました。この検索機能を使用すると，ファミリーツリー，歴史記録，思い出，および姓による検索からの結果を一度に見ることができます。
家族歴史に関するヘルプを見つける
家族歴史について助けが必要ですか？ファミリーサーチは，2021年に役に立つサービスのメニューにすばらしい機能を追加しました。トピックや困っている事柄を入力するだけで，提案された結果が表示されるようになりました。新しいファミリーサーチ・コミュニティーフォーラムでは，簡単に家族歴史の解決策を見つけ，迅速に応答してくれる世界中の善良なボランティアの役に立つコミュニティーに無料で質問をしたり，参加したりすることができます。
始めたばかりの人のために，ファミリーサーチには家族歴史の旅を案内してくれる新しいページもあります。個人的な発見から記録の検索，家系図の作成，家族歴史を楽しむことまで，このページでは簡単な手順を始めることができます。
2021年ルーツテック・コネクトのハイライト
ルーツテック・コネクトは，世界最大の家族歴史カンファレンスと一年中利用できる学習プラットフォームにおいて家族を祝って家族のつながりを作るために，世界中の何百万人もの人々を歓迎しています。何千ものクラス，啓発的な講演者，新たなつながりと発見を育む有意義な活動を提供しています。
新型コロナウイルス感染症を取り巻く不確実さや旅行制限にもひるまず，ファミリーサーチは2021年ルーツテックのイベントを初めてすべてオンラインにて開催しました。その結果は驚くべきものであり，多くの人々が参加しました。完全にオンラインの2021年ルーツテック・コネクトは，242の国や地域から，100万人以上の参加者を迎えました（「RootsTech Attracts over 1 Million Participants〔ルーツテック・コネクト，100万人以上の参加者を魅了する〕」を参照）。
お気に入りのトピックからルーツテックビデオを見つけるには，以下のクイックリンクをご利用ください。
家族歴史図書館の再開
世界中の人々が毎年ユタ州ソルトレーク・シティーを訪れ，ファミリーサーチの家族歴史図書館の系図リソースを活用しています。この図書館は，世界中の初心者やプロの家族歴史の利用者を対象としており，ユタ州を訪れる旅行者にとって人気のある場所です。
世界的な新型コロナウイルス感染症のパンデミックのために2020年3月13日に閉館された後，家族歴史図書館は2021年7月から段階的な再開を開始できうれしく思っています（「FamilySearch Family History Library Reopening〔ファミリーサーチ家族歴史図書館再開〕」を参照）。家族歴史図書館は長期閉館を利用して，利用者の発見と探求の経験を大幅に改善するために必要な改修を行いました。
改善内容には，2台のモニターを備えた，着席または立席のお好みに合わせて机の高さ調節ができる最新のワークステーションの導入，施設全体のワークフローの改善，利用者用の新しい食事エリアの増設，および新たに入手した書籍と長期保管庫からの移動による約40,000冊の追加書籍が含まれています。
図書館は利用者向けの無料サービスも追加またはアップグレードしました（新しいFamily History Library web page〔「家族歴史図書館」ウェブページ〕を参照）。利用者は，リサーチスペシャリストとの無料の1対1のオンライン相談に登録することができ，このサービスは複数の言語でご利用いただけます。図書館に来館できない場合，スタッフが図書館の棚から本を取り出したり，お探しのものを新しい記録検索サービスを通して見つけるお手伝いをすることができます。
オンラインのファミリーサーチ・コミュニティーでは，利用者は先祖の記録を見つけて解釈したり，質問をしたり，専門知識を分かち合ったりすることを含め，世界中のボランティアから支援を受けることができます。家族歴史図書館はまた，人気のある無料のオンラインクラスやウェビナーも拡張しました。
2021年が終わりを迎えるにあたり，この回想を通して，皆さんがFamilySearch.orgを訪れ，自分の家族とのつながりへと導かれるよう願っています。2022年のファミリーサーチの計画の事前予告を見るには，2022年1月に公開される予定の「What’s Coming（これからの予定）」の記事にご注目ください。
