目標設定により索引作成の新たな高みに到達する

美しい春の一日を謳歌しようと,夫とわたしはハイキングに出かけることにしました。夫があらかじめその距離を計算すると約6マイルありました。バックパックに必需品を詰めていったので,その日は快適に過ごせました。そして途中休憩を取りながら,おいしい昼食も頂きました。

その日は快晴で雲一つありませんでした。尾根に沿って歩いていくと,山の両端が見下ろせました。体調は万全とは言えなかったので,6マイルといえどもわたしにはけっこうな距離で,踏破するのに何時間かかかるだろうと思いました。

上り下りを何度も繰り返すうちに,その道が果てしなく続くような気になりました。「一里塚のようなものが全然ないのはどうしてだろう」とずっと考え続けました。どれだけ歩いて,残りはどれだけなのか全く分かりませんでした。夫は,湖が見えればそれが二つのキャニオンの中間地点にあるので,歩いた距離も分かるだろうと安心させてくれました。

良い知らせは数時間後に湖が見えたことですが,がっかりする知らせもありました。残りの行程は7マイルという標識を見つけたことです。さもなければ,引き返すと6.5マイルあるというのです。わたしたちはそのまま重い足を引きずって,7マイル歩くことにしました。と同時にそれは,暗くなる前に車まで安全に戻るために,今よりもペースを上げなければならないことを意味していました。13マイルのハイキングは,わたしたち二人にとって相当な肉体の酷使で,何日も筋肉痛が続いたほどです。

イギリス人のイラストレーターで,登山家,そして探検家でもあるエドワード・ウィンパーは,こう言っています。「何事においても慌てず,一歩一歩十分に見据え,スタート時点から完成したときのイメージを思い描くのだ。」大規模なプロジェクトを索引作成するのは,長距離のハイキングに出かけるのに似ています。それは達成するまでに数日か数か月,あるいは何年もかかることがあります。最初はひるむかもしれませんが,小さなバッチ単位なら取り組むのは容易です。

道のりの中で目標を設定し,進度を確認することは重要です。ファミリーサーチ索引作成のツールは,皆さんが提出期限を定めて目標を設定する助けとなります。これがあれば,予定どおりに作業を進めることができますし,自分の進度を確認しながら,最後には達成したことを喜ぶことができます。バッチを提出する度に,ファミリーサーチは目標達成まで毎日何人分の名前が必要かを自動で再計算してくれます。もし,予定どおり進んでいないことが分かれば,バッチを余分に追加することで調整し,目標を達成することができます。

目標設定は,個人にだけやる気を起こさせるものではありません。同じプロジェクトの作業をするグループ全体にも同じ効果が期待できます。目標を持つと,グループの管理者はその中での集計を出せるので,プロジェクトに貢献しようと特別に尽力している人がだれかも分かります。グループの管理者は,報告書を利用してさらに訓練が必要な人を見極めることもできます。

索引作成は旅のようなものです。丁度わたしがハイキングの一里塚を探し続けたように,期限付きの短期目標を設定することで予定に沿って進めることができます。一度にわずか1人の名前を処理することによって,わたしたち一人一人が「山」の頂に到達し,自分の行った作業が掲載されて,それを目にする恩恵にあずかります。その結果,ほかの人が検索できるようになるのです。

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