恐らくあなたがこれまで聞いたことのない8つの国際的休日

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皆さんの家族は,クリスマスプレゼントを12月の25日あるいは5日に渡しますか。6月24日は単なる一日ですか。それとも,案山子(かかし)の扮装をするための日ですか。特別な休日やお祝いの日は,家族が集まって,生涯にわたる思い出を作るのに絶好の機会です。世界中の家族がともに大切にしている数千もの伝統があります。恐らく皆さんがその存在さえ知らないあろう,最も色彩豊かな,また奇妙な,そして実に信じ難いような伝統を幾つかご紹介しましょう。

  1. クリスマスイブと—墓地?オーブンから取り出したばかりのクッキー,ツリーの下に所狭しと並べられたプレゼント,そしてクリスマスイブにだけ行われる伝統行事,それは墓地をぶらつくことです。ほんとうでしょうか?そう,フィンランドでは,まさにそれがキリストの誕生を祝う方法なんです。思うほど恐ろしいものではないですよ。クリスマスの夜,家族は雪に埋もれた愛する人の墓の傍らに,一本のキャンドルの明かりを置きます。復活を象徴するこのキャンドルは,先祖が再び生きることを思い起こさせるものなのです。ですから,もしクリスマスイブにフィンランドに立ち寄ることがあるなら,墓地が光り輝いていることに驚かないでください。それはごく普通の光景なのですから。

  2. ディワーリー「光の祭典」ディワーリー「光の祭典」は,10月19日から5日間にわたって祝われるヒンズー教の伝統的なお祭りです。家族は粘土やオイルランプを使って自宅を明るく照らします。過ぎゆく年に感謝をささげつつ,翌年に向けて幸運を表す光を輝かせるのです。米や小麦粉で作られた複雑な図柄の花が玄関口や寺院の前に並べられ,実に息を飲むほど美しい休日の光景を作り出します。

  3. 祝宴の夕べ(感謝祭ではない)世界中のイスラム教徒が祝うイード・アル=フィトルは,6月のラマダンが終わった後,「断食の終わり」に当たる3日間を指します。家族が集まって,伝統的な料理を盛った皿をたくさん並べ,30日にわたる日没までの断食の終わりを祝います。控えめに言うと,彼らは思う存分食事を取ることのできる資格を得たのです。

  4. 幸せな案山子?この休日は一見粗野に見えますが,間違いなくわたしのバケツリスト(訳注—死ぬ前にやっておきたいこと)に載っている,ぜひ実際に体験してみたいお祭りです。フェスタジュニーナは,もとはカトリックとキリスト教の祝日でしたが,現在は6月24日にすべてのブラジル人がこぞって祝います。この休日を特徴づけるものは何でしょうか。案山子のコスチュームとその場で調理された熱々の食べ物です。家族は自宅の前の通りのまん中で,大きなたき火を燃やし,「幸せな案山子の衣装」を着て,大量のトウモロコシ料理を食べます。ぜひ仲間入りしたいものです。

  5. Here Comes the Sun, Doo-Doo-Doo-Doo (訳注—歌詞)長く凍てついた冬の後,春の訪れを祝ういちばんの方法は,盛大なパーティーを開くことです!マースレニツァは最も長く続くスラブの祭りで,3月の四旬節の直前に祝われます。この1週間にわたる休日の間,ロシアの人々はクレープとチーズと卵をふんだんに食べます。四旬節前の最後の1週間はパーティーをして過ごし,「マースレニツァ夫人」をかたどった巨大な麦わら人形を組み立てたりもします。人々は人形を持って周囲を練り歩き,その後,祭りの週の終わりに,皆さんの推測どおり,火で燃やします。

  6. 聖シンタクラース祭オランダでは,毎年少し早めにサンタクロースが訪れます。12月5日,オランダの子供たちに大量のおもちゃを配るために,シンタクラースが遠路はるばるスペインから船に乗ってやって来るのです。シンタクラースは港に着くと,蒸気船から飛び降り,白い馬に乗って町中をパレードします。助手のズワルトピートたち(奴隷ではない)がシンタクラースを手伝って,良い子にしていた子供たちにプレゼントを配ってくれます。もし自分の名前が,行儀の悪い子供たちのリストに載っていたら?袋の中に投げ込まれてスペインに連れて行かれるのを覚悟してください。シンタクラースは決して見逃しませんよ。

  7. 母なる自然を祝う祭りトゥ・ビ・シュバットは,シュバット月(ユダヤ暦による1月または2月)の15日に,ユダヤの人々が祝う伝統的な祭りです。その目的は,雨季の終わりを祝い,大地の自然を大切にする責任を強調することです。人々は木を植え,果物を食べ,皆がこぞって地球の美しさと雄大さを称えます。

  8. 饅頭塔登り競争(訳注—長洲饅頭節)香港の長洲饅頭節には,興味深い伝説から生まれた魅惑的な伝統があります。言い伝えによると,18世紀の間,長州島は疫病と海賊の侵略によって,ほぼ壊滅状態でしたが,地元の漁師が守護神「北帝」の像を島へ持ち帰り,「邪悪な霊を追い払いました」。それを祝って,海賊と悪霊を追い払うために毎年行う祝祭として饅頭節が生まれました。4月の仏陀の誕生日に合わせて,祭りの来場者はその日一日はベジタリアンになります。また祭神の衣裳をまとったり,まるで空中に浮かんだかのように見える姿でパレードをしたりします。そして,ハンバーガーバンズのような形の饅頭で作られた60フィート(約18メートル)もの高さの3つの塔に登ります。ところが,1978年に2つの塔が倒れ,100人が負傷した事故の後,この行事は一旦禁止されました。しかし2005年に,塔が復活されました。登山用具を装備し,プロのクライマーが傍についています。巨大な饅頭塔を征服する方法についての指導もなされます。そうそう,人々は紙で作った人形を燃やしたりもします。

    そこで,皆さんへのチャレンジです。自分の家族歴史チャートを見て,先祖の出身国を5つ見つけてください。自分が生まれた国は含めません。それから,少し調べてみて,自分の家族が大切にしていたと思われる独自の休日を幾つか見つけます。ひょっとしたら,皆さんの発見が,今年自分自身の家族と分かち合う新しい伝統を築くきっかけになるかもしれません!

 

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