亡くなった先祖は,過去とのつながりを作ってくれるとよく言われます。確かにそうですが,わたしたちには忘れてはならない生きたつながりもあります。それは,家族や地域社会の年配の方々です。その方々は,信じ難い出来事や世界の変化を生き抜いて来られました。わたしたちは,その方々の経験から学ぶことができます。
これが,日本の祝日である「敬老の日」の背景にある基本的な考えです。では,この祝日には何をするのでしょうか。そして,敬老の日を祝うために何ができるでしょうか。詳しくはこちらを御覧ください。
敬老の日とは?
「敬老の日」とは,家族や地域社会の年配の方々を敬い,感謝を示す日のことです。日本では,テレビ局が高齢者向けの特別番組を放送したり,多くの学校では生徒たちが歌や踊りを披露します。地域によっては,年配の方々が参加できるコンテストを開催しているところもあります。国を挙げて祝う祝日の一環として,日本政府は100歳を迎えた人の長寿を称え,記念の銀杯を贈ります。
「敬老の日」はいつ?

かつては,毎年9月15日に「敬老の日」が祝われていました。しかし2003年,9月の第3月曜日が敬老の日となりました。この変更は,祝日の一部を移動することで週5日勤務の人が3連休を取ることができるようになる,日本のハッピーマンデー制度の一環によるものです。
敬老の日の対象は何歳から?
高齢者を祝いたいと思う半面,うかつに,お年寄り扱いをして年齢よりも年上に感じさせることのないような配慮も重要です。基本的には,敬老の日は60歳以上の人を祝うものですが,65歳または70歳になるまで待つことを推奨する場合もあります。また両親や祖父母が60歳以下であっても,敬老の日に贈り物をすることは一般的に適切であると考えられています。
敬老の日はいつから始まった?
敬老の日は,1947年9月15日,兵庫県の野間谷村(現・多可町)で地元の敬老会を開いたのが始まりです。村長の門脇政夫さんは,国全体が第二次世界大戦後で不安定になっている中,年配の世代を尊び,彼らの助言を求めることが特に大切だと皆に呼びかけました。この最初のお祝いは「老人の日」または「としよりの日」と呼ばれました。
徐々に老人の日はより多くの都市に広がり,日本全土に広がりました。1966年,この祝賀行事は「敬老の日」と改名され,国民の祝日となりました。
どのように敬老の日を祝うのか?
「敬老の日」には決まった伝統はありませんが,多くの人が贈り物や感謝の言葉を贈って祝います。また,年配の親戚や地域の人々を訪ねてゆっくり過ごす人もいます。敬老の日を祝う上で役立つアイデアをさらに幾つかご紹介しましょう。

- 近所のお年寄りを助けるボランティアをしましょう。食事を持って行く,庭仕事をする,交通手段を提供するなど,思いつく限りのことを申し出てみましょう。
- 祖父母に手紙を書いたり,電話をかけたりして,感謝の気持ちを伝えましょう。時間を取ってこれまでの人生について尋ね,大切な思い出を記録できるよう助けてください。
- 家系図を作って印刷し,祖父母に渡しましょう。両親,祖父母,親戚について覚えていることを尋ねてください。
- 地元の介護施設や老人ホームを訪問して,新しい友人を作りましょう。ゲームをしたり,食事を共にしたり,そこにいる人々と知り合うことを楽しみましょう。
- 年配の親族の好きな映画やテレビ番組を一緒に観たり,歌を一緒に聴いたりしましょう。
- 年配の親族が亡くなっている場合は,写真や日記,ストーリーに目を通す時間を取ってください。
時間を取って手を差し伸べる
敬老の日は,あなたの人生で重要な高齢者とつながるすばらしい機会です。今年は,年配の家族や地域の人々を訪ね,一緒にこの祝日を祝いましょう。彼らが尊重され,気にかけられていると感じてもらえるようにしましょう。年配の世代とつながり,その世代について学ぶ時間を取ることで,双方にとって心に残る思い出を作ることができます。
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