コメディアンは人を笑わせます。そしてコメディの天才は、自分のことを笑いにします。それこそがボテロ家族(ネット上では「Los Chicaneros」として知られている)が行っていることです。今年のルーツテックカンファレンスのバーチャル基調講演の一人として、ロス・チカネロスは自身のストーリーや才能、家族の大切さについて分かち合いました。
ロス・チカネロスとは?

ロス・チカネロスは、コロンビア出身のソーシャルメディアコンテンツクリエーターをしている家族で、現在はアメリカ合衆国フロリダ州オーランドに住んでいます。彼らはTikTok、Instagram、その他のソーシャルメディアプラットフォームでビデオを配信しており、自分の家族や米国での生活に触発された面白くて共感できるようなやり取り、ストーリー、ジョークなどを投稿しています。1,700万人を超えるフォロワーを持つロス・チカネロスは、様々なファン層を抱え、最も有名なスペイン語のコンテンツクリエーターの仲間入りを果たしました。家族は、両親のネルソンとクリスティーナ・ボテロ、そして彼らの子供たち、アントニアとニコラスから成ります。
ボテロ一家は、オンライン活動を振り返り、2021年に制作した最初の動画を幾つか見返しました。一人一人がどのように変わったかに注目し、ビデオが撮影されたときの思い出を分かち合い、そしてもちろん笑い合いました!
チカネロとはコロンビア語で、格好をつけている人、あるいは実際にはそうではないのに、自分はもっと重要で成功しているふりをする人を指すと説明しました。「父さんのアイディアです」とニコラスは説明しています。「わたしたちの国々(コロンビアや南米)からアメリカに来た人たちで、持っていないものを自慢する人々を表現したかったのです。」
この見せかけと現実の対比が、楽しく健全なコンテンツを生み出しています。ボテロ一家は勤勉で、オンラインでの成功についても謙虚なため、そのことが彼らの風刺にさらなるユーモアを加えています。
お笑いの旅の始まり
「家族の思い出作りのために始まりました」とアントニアは説明します。「長い間家族が離れていたので、できるだけ記録を保存したいと思いました。永久に保存できるインターネット上が一番ではないですか。」
コロンビアで多くの経済的困難に直面した末、ボテロ家族は世界各地に離れ離れになって暮らすことになりました。だからこそ、今家族がこうして一緒にいられることを幸せに思っています。彼らは、一緒にビデオを作ることは、互いの強みを引き出し、助け合うことができるため、癒しになっていると説明しました。また、より良い人間関係を築き、忍耐強くなり、より効果的なコミュニケーションにも役立っています。
家族として働くことは難しいこともありますが、ボテロ家族はこうした困難を乗り越える術を学んできました。「なんとか乗り越えてきました」とアントニアは言います。「問題や悪いことを引きずらないで乗り越えます。前進あるのみです。」ネルソンとクリスティーナも、この経験を通して学んだ教訓に感謝しているとコメントしています。ビデオを作り始めてから、より良い親になり、家族がこれまで以上に親密になったと感じています。
「笑いのない日は無駄な日」とアントニアは言います。そしてそれが家族と一緒なら、倍の価値があります。」これは、ボテロ一家が家族として世界中に動画をシェアする際の基本的な姿勢です。
先祖のストーリーを見いだす
親戚についての話になると、ロス・チカネロスは、直近の家族はとても身近に感じているものの、先祖についてはあまり知らないと説明しました。ボテロ家族のバーチャル基調講演では、ネルソンとクリスティーナの双方の家族の歴史がファミリーサーチから紹介されました。
クリスティーナは、彼女の祖父母がもともとコロンビアのアンティオキアにあるグァルネに住んでいたことを知りました。家系図や地域の地図を見て、彼女が知らなかった「ニコラス」と「アントニア」という名前の先祖を見つけました。子供たちの名前と先祖の名前のつながりを見つけることができたことは、彼らにとって特別なことでした。
ネルソンはいつも家族に、先祖はイタリア出身で南アメリカに移住してきたと話していました。しかし、公式の文書がなかったため、イタリア人だという主張はジョークのネタにされていました。ファミリーサーチの助けを借りて、彼らは家系図を調べ、自分たちの先祖が確かにイタリア出身であることを発見することができたのです。彼らは8世代さかのぼって、イタリアからコロンビアまで船で旅をしたボテロ家(当時はTを2つ付けたつづり)のストーリーを見つけました。この発見に「Somos Italianos!」(わたしたちはイタリア人!)と声をあげました!

彼らの最初のイタリア人の祖先であるジョバンニは、1650年ごろ、イタリアのジェノバで生まれました。ジェノバは「探検家の街」として知られており、多くのイタリア人移民の出発点でした。ネルソンは言いました。「わたしの移民の血はそこから来ているんですね!」ジョバンニやほかのヨーロッパからの移住者たちは、コロンビアを去ってヨーロッパに戻るよう命じられましたが、ジョバンニは、生活を確立し、家庭と家族を築いた地を愛していることを理由に、とどまることを願い出ました。「彼は家族のために残ったんだね」とニコラスは言い、「お父さんが引っ越したのと同じだ」とアントニアは答えました。
ネルソンと家族は、これらの先祖と自分たちのストーリーの類似点に気づき、感激しました。移民であること、離れて過ごすこと、ジョバンニやほかの先祖のように家族のために最善を尽くそうとしていることなどです。彼らは、家族のストーリーを伝えるのに役立つこの情報とその原本にアクセスできることが、どれほどすばらしいことか述べています。
自分の家族歴史のストーリーを語る時間
先祖について学んだ後、ロス・チカネロスは自分たちが最も得意とすること、すなわちビデオを作ることに取り組みました。彼らはジョバンニからインスピレーションを得て、先祖について学ぶことがどれほど魅力的であるかを強調しました。TikTokの新しい動画の最後には、ボテロ一家は腰を下ろし、家系図をさらに詳しく調べている様子が映し出されています。
ロス・チカネロスの経験は、家族の力、レジリエンス、そして経験を共有することの喜びの証です。コロンビアから始まり、アメリカのソーシャルメディアでセンセーションを巻き起こすまで、ボテロ家族は笑いと愛があらゆる距離を埋められることを示しました。彼らのストーリーは、コンテンツの制作だけではなく、思い出を保存し、先祖の受け継ぎを受け入れ、家族のきずなを大切にするよう人々を鼓舞することです。「それこそが、わたしたちが伝えたいメッセージなのかもしれません」とネルソンは言います。「家族のために戦い、家族のために働く。家族はすべての基盤です。」
過去を探求し、新しい思い出を紡いでいく今、ロス・チカネロスは、つながりを保ち、心が結ばれる瞬間を祝うことの大切さを思い起こさせてくれます。
ルーツテックとは?
ルーツテックは、学び、霊感を受け、家族歴史を通してつながりを築く場所です。ファミリーサーチが主催し、他の主要な系図組織が後援するルーツテックは、これまでにない方法で家族歴史の体験に役立つ何百にも上る専門家のクラス、ヒントやコツを紹介するビデオ、霊感あふれるストーリーを提供しています。オンデマンド形式の学習ライブラリーにアクセスするか、次回開催されるオンラインまたは対面での大会イベントに参加する計画を立てましょう。
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