ルーツテックは、アーティストのダナ・タナマチをルーツテック 2025 の基調講演者として発表できることをうれしく思います。ダナの作品は、人との触れ合いや家族の結びつきを感じさせることが多く、ルーツテックにぴったりの存在です。アートや家族歴史が好きな方には必見の基調講演です。ダナ・タナマチを知りましょう。その後、ルーツテックで彼女の講演をぜひご覧ください。ソルトレーク・シティーでの現地参加、または世界中どこからでもオンラインでご覧できます。
ダナ・タナマチについて
ダナのアートは、O Magazine や Time 誌の表紙、さらには米国の郵便切手にも掲載されています。2022 年には、エンパイアステートビル内にあるスターバックスにて3階分の壁画を手描きで制作しました。また、中世の装飾写本を現代風にアレンジした ESV Illuminated Bible のために、500以上の手描きの金色のインクイラストを手がけています。このような数々の功績を持ちながら、世界的に有名なブランドや著名人ともコラボレーションを行っています。
新しいジャンルのアートを発見
商品が入っているバッグやパッケージ自体が美しいお気に入りの店はありますか。レストランに行ったとき、メニューよりも黒板に書かれた文字が芸術作品のように印象に残ったことはありませんか。もしかしたら、その前で写真を撮りたくなったかもしれません。これらの質問のいずれかに、はいと答えられるなら、ブルックリンを拠点に活動するアーティスト、ダナ・タナマチの作品をきっと気に入るはずです。
ダナがこれほどの人気と成功を収めたことを知ると、彼女が何十年もこの分野で活動してきたのではないか、あるいは数多くのクリエイティブディレクターやマーケティングチームが彼女を支えているのではないかと思うかもしれません。しかし、実際には、世界的に有名なアーティストになるという彼女の旅路はほぼ偶然に始まりました。そして、もし友人たちの励ましと作品の共有がなければ、この旅路は始まらなかったかもしれません。
その物語は、2009 年のある日、ダナが友人の家でパーティーの飾り付けを手伝っているときに始まりました。そのパーティーのテーマは「グレート・ギャツビー」。友人の家には、新しく黒板塗料で塗られた壁があり、当時はまだ珍しいものでした。飾り付けの最中、友人がダナにチョークを渡し、その夜のテーマを強調するために壁に何か書いて欲しいと頼みました。ダナ氏は一文字一文字丁寧に描き、1920 年代のジャズエイジの雰囲気を演出しました。その夜のパーティーでは、その作品が大好評でした。
チョークアートからナイキへ

その夜、ダナのアートを撮影した多くの写真が、後にソーシャルメディアに投稿されました。その後数週間で、ダナは他の友人たちのパーティーでもチョークアートを手がけるようになり、やがて面識のない人々からも自分たちの特別なイベントのために同じような作品を作ってほしいという依頼が届くようになりました。
その後、店舗の内装を手がけるようにとの依頼も企業から寄せられるようになったのです。ダナとしては、その流れをただ楽しもうとしていただけでした。「最初は、自分の作品をオンラインで公開すらしていませんでした。なぜなら、きっとこれをやっている人がいて、私よりもずっと上手にやっていると、わたしの内なる批評家がささやいていたからです。しかし、実際にはそんな人はいなかったんです。そして、その後の約5年間、わたしは『チョークガール』と呼ばれるようになりました。そして、いつの間にか『チョーククイーン』にランクが上がりましたが、やっぱり『ダナ』と呼ばれるほうがよかったかなと思います」(ダナ・タナマチ、Adobe Max、2023 年、この記事中のすべての引用は同ソースから)。
やがて、企業はラベル、ラッピング、バッグ、本の表紙、ポスターなど、ビジネスの他の側面にもダナのデザインを活用したいと考えるようになりました。「新しい依頼を受けるたびに、わたしは毎回驚き、そして謙虚な気持ちになりました」とダナは語ります。「冗談ではなく、こんなことでお金を払ってもらえるなんて信じられなかったんです。」
その一方で、ダナのクライアントリストはどんどん増えていきました。現在、そのリストには、ほんの数例を挙げるだけでも、ナイキ、グーグル、ターゲット、スターバックスなどのビジネス界の大手企業の名前が並んでいます。買い物中、知らないうちに彼女のデザインに触れたことがある可能性は非常に高いですし、少なくとも彼女のスタイルを模倣しようとした企業とかかわったことがあるかもしれません。
我慢の影響
ダナは生涯を通じて、我慢という日本の哲学的な言葉から安らぎと力を得てきました。我慢とは「耐え難いことを、忍耐と尊厳をもって耐えること」を意味します。また、彼女の家系の中で、創造力を活かし、困難な時期に我慢を実践してきた人々の力にも触発されてきました。
ダナの日系アメリカ人の曾祖父母は、第二次世界大戦中、強制収容所で暮らしていたときに出会いました。二人とも19歳のとき、家族はカリフォルニア沿岸の自宅を離れ、砂漠地帯の収容所に移住することを余儀なくされました。居心地の悪く厳しい生活環境や、どのくらいの期間そこにいるのかも分からない状況にもかかわらず、曾祖父母とその家族は、紙くずや木片、ゴミ箱に捨てられる予定のプラスチック片などの限られた材料からアートを創り出すことで、心の平穏と力を見いだしました。それは、異常な状況を「普通」に近づけるための努力であり、大人だけでなく、収容所の子供たちのためでもありました。ダナは彼らの物語を学ぶ中で、我慢の精神を、家宝として残されている精巧な折り紙作品の中に見いだしました。彼女のお気に入りの一つは、家族の一人が作った手のひらサイズの傘です。それは、ゴミ箱から拾ったタバコのパッケージの紙片とマッチ棒を使って作られたものです。
逆境の中のアート
ダナの家族の物語と芸術的遺産は、数年前、中世に作成された美しい写本を読者に思い起こさせることを目的としたプロジェクトである ESV Illuminated Bible のために、500 以上の手書きの金色のインクイラストを制作するよう依頼されたときに、彼女にとって特に意味のあるものになりました。しかし、このプロジェクトが始まった時期は、ダナ自身にとって人生の中で最も苦しくつらい時期の一つと重なりました。彼女は途中で諦めるか、少なくともプロジェクトを一時中断するかどうかを真剣に考えたといいます。そのとき、先祖たちが示した我慢の模範が彼女を奮い立たせ、前に進む力を与えました。

「人生の困難な時期について、人は現在その真っ只中にいるか、それを抜け出したばかりか、あるいは今まさにその中に足を踏み入れようとしている、と聞いたことがあります」とダナは語ります。「一見すると非常に暗い考えに思えるかもしれません。しかし、人生で何が起こるかをコントロールできないとしても、それに対する私たちの反応や姿勢は選べます。それを受け入れるのか、それとも逃げるのでしょうか。」ダナは、先祖たちが示してきた模範に倣い、困難に直面することを選びました。その結果、彼女の作品は新たな意味や共感の領域へと広がり、自分自身の人生にも大きな影響を与えました。
このプロジェクトは、ダナの人生に大きな影響を与え、ダナは課題への取り組み方を根本から見直しました。「現代では、障害物で埋め尽くされた道から外れる無数の選択肢が常に存在しています」と彼女は言います。「わたしたちは、気を紛らわせたり、避けたり、抵抗したり、ただ次へスワイプする数多くの方法を選ぶことができます。しかし、苦しみの中で存在し続け、忍耐強くあり続け、それを乗り越えようとすることで、自分の中で特別なものが生み出されます。わたしたちは、自分でも知らなかったレジリエンスや勇気を得ることができるのです。」
ルーツテックでダナ・タナマチと一緒に、家族と物語と我慢を祝いましょう!
心を動かされる準備はできていますか。ダナ・タナマチが世界的に有名なアーティストになるまでの旅路について読むだけでなく、彼女の物語を直接聞くことができたらもっとすばらしいことだと思いませんか。現地での参加でも、オンラインでの参加でも、ルーツテックで彼女の話を直接聞くチャンスをお見逃しなく!彼女は、家族の物語を祝うこの国際的なイベントにふさわしい講演者です。そして、イベント内のクラスにもぜひご参加ください。他にも多くのすばらしいプレゼンテーションを聞いたり、自分の家族の物語を発見するための貴重なスキルを学ぶことができます。
ルーツテックとは
ルーツテックは、学びの場、心が高められる場、家族歴史を通してつながりを築く場です。ルーツテックはファミリーサーチが主催し、主要な系図団体の後援により、専門家による何百ものクラス、ヒントやコツを紹介するビデオ、心に響くストーリーを提供しており、これまでにない家族歴史を体験することができます。オンデマンド形式の学習ライブラリにアクセスする、あるいは次回のオンライン/対面式のカンファレンスイベントに参加する計画を立ててみませんか?